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【セミナー講師】名寄へ行ってきました

先週の暑い日、名寄市へ行ってきました。上川総合振興局による「上川地域多様な働き方支援・人材定着促進事業」の一環で「人材獲得に向けた各種実践手法セミナー」講師を拝命したためです。

私の講義のテーマは「雇用環境の改善」で、
・雇用環境を整えるためには欠かせない労働基準法の基礎知識
・育児休業法の改正
・ハラスメント防止法の概略
・女性が働きやすい職場づくり
などについて約30分、お話させてもらいました。

セミナーとなると準備の時間もそれなりに必要で、今月はじめからほのかに緊張していたのですが、特に法改正の部分などもう一度おさらいすることで自分自身の勉強にもなりました。社労士の繁忙期ではありましたが、この仕事を引き受けて本当によかったと思います。

人前で話すことは「わかりやすくしなくては」「笑顔で、ゆっくりと」「自分がちゃんと理解してないとダメ」などプレッシャーも大きいのですが、セミナー講師の仕事はとてもやりがいがあり、もっと数をこなしたいなという気持ちが今では大きいです。(講師のご依頼お待ちしております!)

稚内から名寄までは片道170キロで、時間にして約3時間です。名寄はイオンがあって買い物が楽しく、景色も綺麗で大好きなまちなのですが、今回は時間がなく名寄名物の大福餅を買えませんでした。しょんぼり…。でも私は見つけてしまったのです。稚内のスーパーCITYで名寄の大福餅が売られているのを! 今後、名寄のお餅が食べたくなったらCITYへ走ろうと思います。

 

【令和5年3月〜】健康保険の保険料率が変わります

こんにちは、宗谷・稚内の社労士、はまなす社会保険労務士事務所の日野です。
稚内はすっかり春めき、家のまわりの雪もどんどん溶け始めています! 暖かくなってきて嬉しいです。

さて社会保険労務士の春の風物詩といえば「健康保険の保険料率変更」と「36協定届出」。毎年4月に変わる健康保険の保険料率は、今年は3月から変更になっているので注意が必要です。北海道の保険料額表はこちら(PDFファイル)。

具体的には、介護保険料を納める必要がある被保険者(40歳〜64歳)の健康保険料は少し上がり、それ以外の被保険者の料率は少し下がっています(北海道の場合)。厚生年金の保険料率は変わりません。

また4月からは雇用保険の保険料率も全ての事業でアップすることが決まっています。厚生労働省からの案内はこちらです。

電気代は爆上がり、ガス代も上がって家計を圧迫しまくっているというのに、健康保険も雇用保険も保険料がアップ。食料品や日用品もどんどん値上げが続いて、何もかもが上がっていきますね。イヤになります。絶望です。ただ大企業を中心に賃上げのニュースも増えてきました。日本の景気も急カーブを描いて上昇してほしいものですね。

 

メンタル不調者の復職対応

こんにちは、宗谷・稚内の社労士、はまなす社会保険労務士事務所の日野です。
年が明け2023年になりました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

中小企業事業団から隔月で送られてくる「ネットワークインフォメーション中企団」を楽しく読んでいるのですが、2022年12月号に掲載されていた「メンタルヘルス不調による休職・復職対応(第3回)」がとても興味深い記事でした。中企団のHPでも公開されています。(PDF、p.18)

産業医である連載担当の鈴木健太医師によると、メンタルヘルス不調で休職していた従業員が復職し、安定した業務ができるには5つの条件があるそうです。以下に引用します。
1. 睡眠生活リズムが2週間以上安定していること
2. 決まった勤務日と時間に継続した就労が可能であること
3. 業務遂行能力が回復していること(集中力の回復、翌日までに疲労回復可能など)
4. 休職に至った職場側の原因が改善していること
5. 休職に至った本人側の原因が見直されていること

メンタルを患い休職していた従業員は一般的に、
「ずっと休んでいると職場に迷惑をかける」
「このまま永遠に職場に戻れないかもしれない」
「休職が長引けば自然解雇になってしまう」
このような焦りから復帰を急ぎがちで、主治医の復職診断書を提出しても実際には業務に耐えられるレベルに戻っていないことがあります。こんな場合、会社側としては、本人は戻りたいと言っているが戻して仕事をさせてもいいのかどうか、判断に迷うところです。ときとして「もう少し休んでいなさい」と会社側が復職を止めることもあり得ます。

ひとくちにメンタル不全といっても症状は人それぞれであり、雇い主はケースバイケースでの対応になります。どうしたらいいのか戸惑い、復職したい本人とのやりとりに苦慮することも多くあるでしょう。鈴木医師の記事は対応の手順がわかりやすく解説されていて大変参考になります。私もお客様からのご相談に社労士としていいアドバイスができるように、この連載でしっかり勉強したいと思います。

 

北海道の最低賃金が920円になります

こんにちは、宗谷・稚内の社労士、はまなす社会保険労務士事務所の日野です。

既にニュースなどで報道されていますが、2022年10月から北海道の最低賃金が920円になります。なんと一気に31円ものアップ。この上がり幅には正直驚きました。

時給で働く従業員へのお給料は「働いた時間 × 920円」でわかりやすいのですが、気をつけなければならないのはフルタイム(1日8時間、週休2日)で働く従業員の給与です。現在はMAXで週40時間労働ですから、月間の所定労働時間は174時間になります。なので最低賃金920円だと月給の額は160,080円。基本給と手当(通勤手当等は含まない)を合わせた額はこの額を必ず上回らなければ法律違反になります。これを下回る従業員がいれば基本給等アップが必要ですし、誰か新しい人を雇った場合も基本給等は160,080円以上にしなければなりません。

最低賃金といえば、考えてしまうのは物価高が盛んに報道されているアメリカの最低賃金事情。2022年のニューヨーク市の最低賃金は15ドルで、円安の現在だと日本円で2,250円! 夢のような数字です。私が住んでいたマサチューセッツ州も同じ15ドル。アメリカの連邦最低賃金は7.25ドルで、アメリカいちの田舎(だと私が勝手に思っている)ワイオミング州や私が4年間を過ごしたこれまたド田舎のノースダコタ州はどちらも7.25ドルが最低賃金なのですが、それでも現在のレートだと1,087円になります。

いま改めて計算してみて、あのままアメリカにしがみついていればよかったかも・・・なんてふと思ったりもします。でも生き馬の目を抜くアメリカ社会では、私みたいな人間はきっとやっていけなかったんじゃないかな。私は日本で、宗谷で、社労士として頑張ります!

今年の最低賃金ポスターは飯豊まりえさんがモデルでした。お綺麗ですよね。

【労働保険】労働保険料の計算方法が変わります(ご注意を!)

こんにちは、宗谷・稚内の社労士、はまなす社会保険労務士事務所の日野です。
6月も半ばになり、社労士にとって最も忙しい季節、ハイシーズンがやって来ました。

毎年7月10日まで(今年は10日が日曜日のため11日まで)に提出する
①社会保険の算定基礎届
②労働保険の年度更新
この2つの書類作成で、全国の社労士はとても忙しくなります。
気合いと根性で乗り切る所存です!

さて令和4年度の労働保険年度更新ですが、実はこれまでと異なる部分があります。
それは「雇用保険料率が年度途中の10月で上がる」ことです。

【参考】令和4年度 雇用保険料率のご案内(PDF)

例えば「一般の事業」の雇用保険料率は、
前期(4月~9月)は1000分の9.5、後期(10月~来年3月)は1000分の13.5です。
なので令和4年度の労働保険料の計算も、令和3年度の賃金総額の半分に前記の料率、そして半分に後期の料率をかける必要があります。そしてこの2つを合わせた額が雇用保険分の概算保険料額となるわけです。
1年を通じて同じ保険料率で計算すると誤った数字になってしまいますから注意が必要です。

いやー、なんというか。
ただでさえ間違いが許されない労働保険料の計算がさらに煩雑に。
でもこれはコロナ禍で雇用調整助成金の支給が増え、雇用保険の財源が逼迫してしまったからなんですよね。足りなくなった分は労使みんなで負担しましょう、という趣旨です。

コロナの1日も早い終息を祈るとともに、雇用保険の財源が再び潤沢になることを願って、粛々と保険料の計算を頑張ります。

※令和4年度労働保険の年度更新期間は6月1日(水)~ 7月11日(月)です。