年金がもらえるのは65歳から?

こんにちは、「宗谷・稚内の社外総務部」はまなす社会保険労務士事務所です。

寒い日が続いていますね。札幌では雪が50センチも積もったとか。ひえ〜。稚内で50センチ降ったら、チビな私は、どうやって雪かきしたらいいんでしょうね!? そもそも玄関から外へ出られないかも(^^;;

さて、今日は年金のお話です。

年金(老齢年金)がもらえるのは65歳から、と思っている人が多いようです。

実際には、60歳からもらえる人もいます。

昔、老齢年金は60歳から支給でした。しかし昭和61年(1986年)、年金制度の大改革が行われ、政府は老齢厚生年金の支給開始年齢を65歳に引き上げることに。背景には日本社会の高齢化による年金制度の不安定化(財源不足など)や、制度そのものに欠陥があり、それを改善しなければいけなかった・・・という事情があったのです。

しかしそれでは60歳からもらえる年金をアテにして老後の人生設計をしていた人にはたまったもんじゃない。60歳で定年になったとしたら、65歳で年金もらえるようになるまでの5年間、どうしたらいいの? 困りますよね。なので、そういうギャップを埋めるためのシステムが必要になります。

そこで生まれたのが、「特別支給の老齢厚生年金」です。

要件は色々ありますが、老齢年金をもらえる資格を得られる年数(25年)、年金の保険料を掛けていて、厚生年金を1年でも掛けていたことがある人は、生年月日と性別にもよりますが、60歳からこの支給の対象になります。

が、これを知らない、なんとなく知ってはいるけどよくわからない、知っているけど自分にはもらえる権利がないと思っている・・・、そんなケースが意外に多いらしいのです。

NIKKEI STYLE の記事「年金もらい忘れご用心」によれば、老齢年金を受給できる資格があって、年金機構から請求の用紙が届いたにもかかわらず、もらえるための請求をしていない人が1割にものぼるのだとか。

実にもったいない話です。私などは職業柄か、こういうものはさっさと出さないと気がすまないほうです。国からいただける臨時給付金の請求も、届いたその日に書いて翌日ポストに投函です(^^;;

国でやっている年金は、老齢にしろ障害にしろ遺族にしろ、基本的に「ください」と自分で請求しないともらうことができません(「裁定請求」といいます)。年金をもらえる権利が消えてしまう時効は5年なので、特別支給の老齢厚生年金の場合、65歳になるまでに気づいて年金の請求をすればさかのぼって受給できますが、なるべく早く請求したほうがいいです。

今の裁定請求書は全部で19ページもあるのですが、見開きの左ページに丁寧な解説がありますし、請求書の書き方がわからなければ、年金事務所で教えてくれます。また、請求手続きを代行している社労士もいますので、問い合わせてみてもいいと思います。(当事務所でも手がけています!)

なお、この特別支給の老齢厚生年金は完全に期間限定で、女性の場合、もらえるのは昭和41年4月1日生まれの人まで。ちょうど私の学年の女子からは対象外なんです。がっくし。65歳になる前からもらえる年金、心から羨ましいです・・・。

 

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